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戦国の投石部隊


投石――石を投げて敵を攻撃することは戦国時代よりはるか昔、原始時代から存在した攻撃法です。古今東西地域を問わず、この攻撃法は現在も有効です。さすがに投石を攻撃手段にした部隊は消滅しましたが、デモや暴動の際には今も威力を発揮しています。

戦国の投石部隊


古代では聖書に登場する英雄が石を投げていたり、神話の英雄が投げる石が強力な武器だったりしました(魔弾タスラムのことです)。アメリカ大陸を征服した大航海時代の征服者達が最も恐れた原住民の攻撃方法が投石であったという話も聞きます。

このように投石という攻撃方法は非常に有効でした。なぜ、これほどまでに投石は普遍的な攻撃方法だったのでしょうか?第一に技術習得の容易さがあげられます。石を手に持って投げるだけであるため、非常に簡単で腕力が多少でもある方なら女性にでも可能です。

第二に入手の容易さ。石なんてどこにでも転がっています。拾って投げるだけです、お金も掛からないし非常に便利です。第三に重量のある打撃武器であることです。衝撃で敵を倒すという単純な兵器であるだけに防御が困難です。盾などがあればいいのですが、鎧や兜では威力を殺しきれずに大きなダメージを受けてしまいます。

このような条件から文明がある程度進んでからも投石部隊は活躍を続けることになります。前に見た負傷者数をもう一度確認しましょう。鉄砲45%、弓矢・石・ツブテなど27%、そして槍や刀が28%

このように鉄砲が主力になった後でさえ投石部隊は活躍の余地を失っていません。徳川家康が武田信玄に敗れた三方ヶ原の戦いにおいて、小山田信茂が投石部隊を率いて戦端を切ったという記録があるように、投石部隊は戦国時代にもしっかり活躍していました。

戦国に生きた人間が最後に戦った1638年の島原の乱においても、参戦した宮元武蔵が投石で負傷したことを伝えています。地味ですが侮れず、息の長い兵器。それがそこら辺に転がっているただの石ころというのは、なかなか面白い話であると思います。


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