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外線作戦と内線作戦


軍を動かす際、軍は広い範囲を戦略にそって機動し、戦場を目指します。戦略機動は二種類が存在し、それぞれ外線作戦内戦作戦と言います。


------------外戦作戦------------

外線作戦と内線作戦

外線作戦は敵を包み込むように移動し、戦場において敵を包囲するように機動することです。包囲は比較的簡単な勝利方法なので、これは非常に有効な戦術です。

外線作戦は敵を戦略包囲しやすいという利点と、敵に戦略包囲されにくいという利点が存在しています。そのため、多くの武将は予定戦場に向かう時、兵が多い場合は軍を複数にわけて行動させ、戦場で合流します。

戦国武将でこの戦術を好んだのは毛利家と長宗我部家でした。毛利家は軍を二つ以上にわけて側面包囲のみならず両面、全周と柔軟に外線作戦を用い、長宗我部家は軍を二つに分ける側面包囲を行う外線作戦を展開しました。


------------内線作戦------------

外線作戦と内線作戦

内戦作戦は包囲しようとする敵に対し、その包囲網の内側で戦いを演じることです。内戦作戦は敵に包み込まれかけているために敵に包囲される危険性があり、さらに敵を包囲することが困難で、非常に不利な戦略機動となります。

ただ、利点がないわけではありません。味方の部隊が近いために連絡が取りやすく、密に連携できます。そして何より、遅滞戦術と戦力集中が可能です。

たとえば、少数の部隊で敵の片方を足止めし、残る敵をこちらの主力で叩くことができます。敵が十、こちらが八で敵が部隊を二つにわけた場合、二の兵で敵の五を足止めし、こちらの六で敵の五を撃破し、二と合流して六の戦力で敵の残る五を叩けます。

つまり、戦力の出し入れが有利にできるわけですね。包囲される危険を冒すことになりますが、勝利が絶望的になるわけでは決してないのです。

戦国武将でこの戦術を好んだ、というより強いられたのが信長です。領土の周囲に信長包囲網なる同盟を作られた信長は戦略的に内戦作戦を強いられてしまいました。

信長は兵力集中と遅滞戦術の組み合わせで敵を各個撃破していきます。それを成功させた要因としては、織田軍の機動力の高さにありました。織田軍の移動速度は、同時代でも類を見ない速さだったのです。

同じ立場にいた名将にナポレオンがいます。彼は兵士に早歩きさせることで、普通に歩く敵軍より早く機動し、内戦作戦を成功させました。信長とナポレオンが良く対比される所以です。

このように、常識的には外線作戦が戦略の基本となります。しかし、内戦作戦によって勝利をあげることで名将とされた人物がいるということも忘れないでいただけるとありがたいところです。



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